更新日:2023年1月11日
文字数:約1400文字
テキーラには、名門と呼ばれるメーカーがいくつかある。
当然、日本でもよく知られているブランドなので、その成り立ちなどを見てみよう。
1870年の創業から20世紀後半まで、125年以上にわたって家族経営によって、
造り続けられてきたエラドゥーラの歴史をまとめた。
蹄鉄(エラドゥーラ)は幸運のシンボルとされている。
アウレリオが畑で蹄鉄を見つけたことにより、農園名を変え、
ブランド名もエラドゥーラとし、ボトルデザインにも蹄鉄があしらわれている。
当時は、テキーラの原料となるアガベの球茎(ピニャ)をロバで運んでいた。
ピニャは大きいものだと100キロになるものもあり、運搬には家畜が使われた。
蹄鉄は馬のイメージが強いが、見つかったものはおそらくロバ用のものだろう。
蹄鉄が幸運のシンボルとされる由来は、
昔イタリアのある村人が、有力者が飼っている馬の蹄鉄を直して、
大きな収入を得たことから、蹄鉄が富や幸福を呼ぶと言われるようになった。
他にも諸説ある。
エラドゥーラの定番ブランドを紹介しよう。
エラドゥーラの看板商品であり、100%アガベである。
さらにアガベも自家農園のものを100%使用している。
ラインナップとしては、プラタ(シルバー)、レポサド、アニェホの他に、
アニェホを木炭で濾過したウルトラや、
49カ月熟成のセレクシオン・スプレマなどがある。
エラドゥーラのセカンドブランド。
当初はミクスト・テキーラとして販売されていたが、
現在は100%アガベ・テキーラに変更されている。
ヒマドールとは、アガベを栽培管理する職人のこと。
エラドゥーラの違いは、熟成期間である。
エル・ヒマドールは熟成期間を最低限に設計されている。
エラドゥーラ プラタは45日熟成なのに対して、エル・ヒマドール ブランコは熟成無し。
エラドゥーラ レポサドは11カ月熟成に対して、エル・ヒマドール レポサドは2ヵ月である。
畑で見つけた蹄鉄にちなんで、農園名を変えて、製品を出してきたエラドゥーラ。
125年以上も家族経営が続いたのは蹄鉄の幸運が少なからずあったのだろう。
エラドゥーラを飲めば少しは幸運にあやかれるかもしれない。