• お酒全般の情報ブログ

     更新日:2022年9月4日

    文字数:約1200文字

     アメリカでは、シードルをハードサイダー(Hard Cider)と呼ぶ。
    サイダーとハードサイダーは区別されており、
    サイダーはノンアルコールの炭酸飲料のことを指す。

     サイダーという呼び方はイギリスからの入植者が広めたものだが、
    禁酒法時代に、ソフトドリンクのアップルサイダーに「サイダー」の名を奪われてしまう。
    禁酒法が解禁される頃には、ソフトドリンクのサイダーという呼び方は定着し、
    リンゴ酒はハードサイダーと呼び、区別することになった。

    ニューヨーク
アップル
リンゴ
    noelschによるPixabayからの画像

    味わい

     アメリカ人の好みらしい味わいのものが多い。
    少し甘味があり、はっきりと特色を出す味わいである。
    香り付けなどしたものも多く、新しいことへのチャレンジ精神がうかがえる。
    また逆にヨーロッパの伝統的な製法で造られるものもあり、
    アメリカらしい幅広い種類がある。

    生産地

    アメリカ地図

     ハードサイダーはアメリカ全土で造られているほど人気が沸騰しているが、
    そのなかでも、イーストコースト、五大湖周辺、大西洋岸北西部が盛んである。
    クラフトビールの次のブームとして、ハードサイダーに注目が集まっている。

    ・イーストコースト

     アメリカ東海岸から入植が始まったため、ここからハードサイダーが広まった。
    当時、入植者が持ち込んだヨーロッパのリンゴの接ぎ木は、
    環境が合わずうまく育たなかった。

     リンゴはアメリカ現地の品種を改良し、ハードサイダーが造れるようになった。
    イーストコーストではハードサイダー始まりの地として、伝統的な製品が多い。
    入植者の子孫が当時の味を守り続けている。

    リンゴあめ
    Ekaterina KostadinovaによるPixabayからの画像

    ・五大湖周辺

     ミシガン州では加工用リンゴの栽培量が全米一である。
    リンゴ栽培者は、昔から売り物にならないリンゴをハードサイダーにしていた。
    このような経緯から現在でも多くのリンゴ栽培者が、ハードサイダー造りを行っている。

     造られるハードサイダーは、それぞれの農家独特のファームサイダーであり、
    懐かしく、牧歌的なものが多い。

    ・大西洋岸北西部

    リンゴとベリー
    gartengoereによるPixabayからの画像

     ワシントン州では生食用リンゴの栽培量は全米一である。
    この地ではクラフトビールが盛んに造られ、ブームの記憶がまだ鮮明に残る。
    そのブームに似た現象が、ハードサイダーでも起き始めているという。

     ここでは大量のクラフトビールが造られているだけあり、
    ホップ栽培が盛んに行われている。
    そうすると、ハードサイダーとホップを組み合わせる、
    という発想が出てくるのは自然なことである。

     ホップ以外にもクラフトビールで培った技術やノウハウを活かして、
    フレーバーやスモーク、高アルコール化など様々な製品が造られている。

    ●あとがき

     アメリカの多様性と開拓精神は、国が持つ伝統なのだろう。
    自由な発想で、即実行できるのは、日本ではなかなか目にしない。
    新しいことへの挑戦がブームを生み、世界をリードする。
    その影には多くの失敗もあるが、それを受け入れるだけの寛容さも持っている。
    技術や考え方、実行力など、日本が学ぶべきことはたくさんある。

    ¥6,600 (2022/05/17 17:22時点 | Yahooショッピング調べ)
    SNSシェア