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     更新日:2022年12月5日

    文字数:約1300文字

    製麦(モルティング)とは

    麦畑
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     モルト(大麦麦芽)をつくる工程
    ウイスキーの原料にはデンプンを多く含み、窒素の顔留率が低い、二条大麦が使われる。

     大麦は発芽することでデンプンを糖に分解する酵素を生成する。
    糖は発酵工程で酵母によって分解され、炭酸ガスとアルコールになる

     大麦を水に浸し、空気を与えながら発芽を促す。
    一度の吸水には限界があるため、浸水、酸素供給を繰り返す。

     ある程度発芽したら、生長を止めるために乾燥させる
    乾燥時に、燃料としてピートなどが使われる。
    乾燥後の麦芽から芽を取り除く。

    フロアモルティング

     伝統的なモルティングの方法。
    水に浸けた大麦を低温多湿の部屋のコンクリート床に敷きつめる。

     敷きつめた大麦を大型の木製シャベルで攪拌することで、大麦に空気を送り、
    全ての種子の芽を均一に出させること。
    発芽し酵素が働きやすくなった状態のものは、グリーンモルトと呼ばれる。

     現在ではフロアモルティングを行っている蒸留所は少ない。
    以下がフロアモルティングを行っている代表的な蒸留所である。

    • ボウモア
    • ラフロイグ
    • ハイランドパーク
    • バルヴェニー
    • スプリングバンク

     フロアモルティングは昔ながらの手法なので、どうしてもばらつきが出てしまう。
    このばらつきを原料ごとの個性ととらえて、製造するかどうかは蒸留所次第である。

    モルトスター

    モルト
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     モルトスターとは製麦を専門に行う業者のことである。
    蒸留所はモルトスターに、大麦の品種や乾燥時間、ピートの量や種類、タイミングなどの
    細かいレシピを渡し、製麦を依頼する。

     モルトスターではコンピューター管理により自動的に大麦を攪拌して、
    ほとんど人手をかけずに発芽させられる。
    フロアモルティングに比べて、作業効率が良く、安定した品質で、大量に麦芽を生産できる

     スコットランドには十数社が存在し、生産された麦芽は
    スコットランド以外にも全世界に輸出されている

    ウイスキー用だけでなく、ビール用にも大麦麦芽は生産されている。

     以前はウイスキーを生産していたポートエレン蒸留所は、ウイスキー生産を完全に停止し、
    現在は製麦を専門に行い、モルトスターとして経営している。

    ピート

    ピート
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     エリカ科の低木ヒース(ヘザー)やシダ、コケ類、草、灌木などが十分に分解されないまま、
    粘土状に堆積してできた泥炭
    ピートはアイラ島やヘブリディーズ諸島の島々で、古くから燃料として使用されてきた。
    寒冷地の湿原でピートは生成され、ピート層が15センチ堆積するのに約1000年かかるといわれる。

     スコッチ独特の薫香はこのピートの燻煙によるもの
    土地によってピートに含まれる種類に違いがあり、香りも異なる。

     スコットランド本島では、花や草などが主原料のため、花などの香りがつく
    アイラ島では、海藻などが主原料のため、海藻に含まれるヨウ素による、
    薬品臭やヨード香が感じられる。

    あとがき

     ピート(泥炭)は日本でも分布しており、2016年から蒸留を開始した厚岸(あっけし)蒸留所では
    地元産ピートを使う試みも始まっている。
    厚岸産のピートはどのような薫りをつけるのか、非常に興味深い。