更新日:2022年8月22日
文字数:約1100文字
ジンは他のお酒に比べて、日本での定番商品がはっきりしている。
これまで、あまり種類がなかったことが要因だろう。
現在はクラフトジンも増えたが、ジントニックやマティーニなどの
クラシックカクテルには定番のジンが使われる。
味、品質、流通が安定していることが重要である。
バーなどに常備されているジンを見てみよう。
ゴードンに使われるボタニカルは公開されていない。
創業者のアレクサンダー・ゴードンが高品質なジンを造るために、
各地から最高の材料を集めたとされている。
品質の良さをアピールするために、商品名には生産者の名前『ゴードン』が付けれた。
粗悪なジンが造られていたGin Crazeの時代(狂気のジン時代)には考えられないことである。
ゴードンの品質の高さは折り紙付きである。
英国皇太子からの王室御用達の許可を含め、4つのロイヤルワラントを得ている。
エリザベス女王もジンはゴードンを飲んでいると言われている。
ゴードン家の紋章であるイノシシにも王室が関係している。
先祖が昔スコットランド王をイノシシから助けたことで、
この紋章になったとか。
このため、ゴードンのラベルにはイノシシのマークが
付けられている。
長い歴史を持つゴードンが、
由緒正しいジンであることを物語っている
最初のジントニックに使われたジンがゴードンだったと言われている。
ジントニックの誕生は、1820年頃とされている。
イギリス軍がインドを進行中、マラリア感染を予防するために、
キナという植物から抽出されるキニーネを摂取する必要があった。
しかし、キニーネは苦味が非常に強いため、ジンに混ぜて飲まれた。
さらに炭酸水も加えて飲まれたものがジントニックの原形である。
すでにゴードンのジンは大量に造られていたため、使われたものがゴードンの可能性ある。
販売者は、ゴードンを使ったジントニックを『G&T(ゴードン&トニック)』として紹介している。
一度、バーなどでゴードン&トニックを注文してみるのも良いだろう。
ゴードンは創業から250年以上経っている。
スタンダード品は伝統を守り続けている。
しかし、意外と派生品が多いことを知らなかった。
ベリー系を加えたピンクのゴードンや、シチリアレモンの黄色いゴードン、
エルダーフラワーやゴードンのスロージン、ジントニック缶など。
伝統を守りつつも、時代の変化に対応して、新たな製品を出し続けることが大切なのだろう。