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     更新日:2022年8月28日

    文字数:約1300文字

     本格焼酎造りは原料によって若干違うが、ここでは芋焼酎の場合を記す。
    他の蒸留酒との違いは、一次仕込みと二次仕込みで原料が違うことである。
    芋焼酎では多くが米麹を使用する。

    ●副原料(米)

    米
    white kimによるPixabayからの画像

    ・洗米・浸漬

     すでに精米されている米を洗い、水に浸して吸水させる。
    使う米の種類によって吸水速度が違うため、その日の気温や湿度によって時間を調整する。

    ・米蒸し

     適度に水分を吸収した米を蒸す。
    米は蒸されることにより、やわらかくなり、麹菌が付きやすくなる。
    昔は手作業で蒸していたが、現在は自動蒸し機を使うことが多い。

    ・種付

     蒸米を35~40℃程度に冷まして、種麹を手作業で振りまき、よく混ぜ込む。
    種麹は麹の専門業者から購入する。

    ・製麹

     種付された米を自動製麹機に入れ、麹菌を繁殖させる。
    機械の中では一定の温度で管理され、およそ40時間で、安定した品質の麹ができる。
    昔は手作業だったが、現在の焼酎造りでは機械作業である。
    日本酒造りでは手作業の蔵が多い。

    ・一次仕込み

     仕込み用のタンクに、完成した米麹、水、酵母を投入する。
    麹によって米のデンプンが糖に分解され、その糖は酵母によってアルコールと二酸化炭素になる。

     日本酒と同様に、糖化と発酵を同時に行う、並行複発酵である。
    タンク内をよく攪拌して、5~8日ほどで一次もろみが完成する。
    一次もろみが完成するまでにサツマイモの準備をする。

     芋焼酎では白麹が使われることが多い。
    白麹はクエン酸を生成し、雑菌の繁殖を抑えることにより、腐敗を防ぐ。
    酵母はクエン酸による酸性環境でも活動できるものが選ばれる。

    ●主原料(芋)

    ・芋収穫

    芋
    AngelaL_17によるPixabayからの画像

     1回に仕込みに使うサツマイモは数トンの量になる。
    芋の鮮度が重要なため、二次仕込みの前日または当日の朝に収穫される。

    ・芋選別

     サツマイモの傷や変色、大きさなどを人の目で選別する。
    形や大きさが一つ一つ違うため、自動化ができない。
    サツマイモの両端や、傷んでいる部分をカットして品質を安定させる。

    ・芋蒸し

     サツマイモを蒸してやわらかくしたのち、細かく粉砕する。
    蒸すことで殺菌も兼ねている。

    ・二次仕込み

     一次仕込みでできたもろみに、蒸して粉砕したサツマイモと水を加える
    よくかき混ぜて7~10日かけてアルコール発酵させると、二次もろみが完成する。

    ・蒸留

     できあがった二次もろみを単式蒸留器で蒸留する。
    ステンレス製の蒸留器が主に使われるが、木桶蒸留器を使う蔵もある。
    芋焼酎では常圧蒸留が用いれることが多い。
    蒸留することでアルコール度数を高めた原液が得られる。

    ・貯蔵・熟成

    甕
    Youngmin LeeによるPixabayからの画像

     得られた原液を冷却し、余計な油分を取り除く
    その後、タンク貯蔵や樽、甕熟成を行う。

    ・ブレンド・割水

     複数のタンク、または甕で寝かされたものをブレンドして味を整える。
    水を加えて、アルコール度数を調整する。
    この割水は仕込み水と同じものを使う。
    ちなみにウイスキーでは純水が使われる。

    ・瓶詰め・ラベル貼り・出荷

     瓶詰め、ラベル貼りは機械化されていることが多いが、
    小規模な蔵や、特殊瓶などの場合は手作業で行われる。

    ●あとがき

     芋選別は人力で行っているが、将来的にはAIの画像認識と、
    ウォーターカットの組み合わせで、自動化されるかもしれない。
    しかし、設備の導入コストを回収できるのは大手メーカーに限られるだろう。