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『ハーフボトルが最適解だった』初心者におすすめ ウイスキー特集

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文字数:約4400文字

 ウイスキーに興味を持ち、飲んでみたいと思った時、
初心者はどのような行動をとるべきなのか。
人によって好みが違うため、勧められたものが自分に合うのかわからない。
結局は自分の舌で判断するしかないのである。
そのような時に最適なのがハーフボトルである。

フルボトルとハーフボトル
sadikalamによるPixabayからの画像

●ハーフボトルが最適解の理由

 ウイスキーを飲んでみようと思った時、主に以下のような選択肢がある。

  • 居酒屋で飲む ⇒種類が少ない
  • バーで飲む ⇒ハードルが高い
  • ウイスキーコレクターの家族・友人・知人に飲ませてもらう ⇒稀なケース
  • 自分でボトルを買って飲む ⇒結局これが一番手っ取り早い

・居酒屋で飲む ⇒種類が少ない

居酒屋
nahamachiによるPixabayからの画像

 居酒屋でウイスキーを注文して飲む。
これは手軽で安上がりな良い方法である。

 問題はウイスキーの種類を取り揃えている居酒屋が少ないことである。
ド定番の銘柄しか置いていないお店が多い。

 また、ハイボールなら話は別だが、ドリンク一杯目からウイスキーは注文しづらい。
ストレートやロックの注文は初心者にとってハードルが高く感じるだろう。

 居酒屋では料理も頼むため、ウイスキーの味を純粋に味わうことができない
料理に合うウイスキーを探すこともあるだろうが、最初の一歩ではないだろう。

・バーで飲む ⇒ハードルが高い

バー
Duy NodによるPixabayからの画像

 バーでウイスキーを注文して飲む。
ウイスキーを飲む環境としては申し分ない
取り揃えられた種類も多いし、バーテンダーさんにアドバイスをもらってもよい。

 しかし、初心者にはバーに入ること自体ハードルが高い
そして一杯当たりの価格が他よりも高い
バーに普通に入れる、価格は気にしない、という人には良いだろうが、
多くのウイスキー初心者には難しいだろう。

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・コレクターの家族・友人・知人に飲ませてもらう ⇒稀なケース

ボトルコレクション
Jason GohによるPixabayからの画像

 コレクターの家族・友人・知人が所有するウイスキーを飲ませてもらう。
知り合いなら気持ちもラクであり、気兼ねする必要がない。
コレクターなら色々詳しいので、素朴な疑問でも聞きやすい。
お金は関係性によるだろう。

 問題はそのような人が身近にいるのかということである。
たまたまそのような人が周りにいるなら有り難いが、稀だろう

・自分でボトルを買って飲む ⇒結局これが一番手っ取り早い

ボトル購入
Preis_KingによるPixabayからの画像

 結局は自分でボトルを買って飲むのが一番簡単で手っ取り早い
ネットで調べれば、初心者におすすめのウイスキーがいくつも紹介されている。
その中から自分に合いそうなものを買ってみるのもアリだろう。

 しかし、自分に合うかどうかわからないのに、
フルボトル(700~750ml)を買うのはややリスキーである。

 ワインや日本酒に比べて、ウイスキーは度数が高いのでなかなか減らない。
好みに合わなければ、ボトルを空にするまでかなり苦痛である。
そしてウイスキーは結構高いので気軽に何本も試せない
また、安めのウイスキーは初心者にはどれも同じに感じる

 そこでおすすめなのが『ハーフボトル』である。
容量が350~375mlのものが多く、お試しにはちょうどよい。
基本的な味わい方であるストレート、水割り、ハイボールが十分試せる量である。
価格もフルボトルほど高くないので、合わなかった時のダメージが少ない。
よって、『ハーフボトル』が最適解となる。

 ミニチュアボトルやミニボトルというものもあるが、
飲むには量が少なく、飲用というよりもコレクターズアイテムとしての収集用の感が強い。

 現在はハーフボトルを販売する銘柄が増えている。
その中から特徴がしっかりしているものを数銘柄選べば
自分の好みにあるものが見つかる。
見つからなければ、ウイスキーは合わないと判断することもできる。

●初心者におすすめなハーフボトル紹介

 ここからはわかりやすい特徴を持つ銘柄のハーフボトルを紹介する。
まずは香りと味で合いそうなものを選ぶとよい
造り方や歴史背景などは、ウイスキーの味を知ってからでよいだろう。

  • マッカラン 12
  • ザ・グレンリベット 12
  • ボウモア 12
  • ラフロイグ セレクト
  • シーバスリーガル 12
  • メーカーズマーク
  • ジャックダニエル

 ジャパニーズウイスキーにもハーフボトルはある。
ジャパニーズウイスキーの特徴はその繊細さにあるので、
初心者でも美味しく感じだろうが、細かい部分まではまだわからないだろうから、
もう少し慣れてからのほうが楽しめるだろう。
まずは、わかりやすいものから試すことをおすすめする

・マッカラン(MACALLAN) シングルモルト トリプルカスク12

マッカラン
https://products.suntory.co.jp/whisky/

 マッカランは、スコットランドのスペイサイド地域で造られる
スコッチウイスキーの代表的な銘柄。
ウイスキー界のロールスロイス」と呼ばれるほどの上品さが特徴

 トリプルカスクは3種類の樽で熟成したものをブレンドしている。
ヨーロピアンオークのシェリー樽、アメリカンオークのバーボン樽とシェリー樽である。
それぞれの樽の特徴が複雑な味わいと演出している。

 華やかな香りと、柑橘系の爽やかさが絶妙なバランスで成り立っている。
やさしいモルト(大麦麦芽)の風味と、上品な甘さが口の中に広がる。

 アルコール度数は40%あるが、なめらかで飲みやすい。
ストレートでマッカラン本来の香りと味を楽しめる。
水割りにしてもバランスが崩れない。
ハイボールにすると柑橘系の香りが広がる。

・ザ・グレンリベット(THE GLENLIVET) シングルモルト 12

グレンリベット
https://www.theglenlivet.jp/

 ザ・グレンリベットは、スコットランドのスペイサイド地域で造られる
スコッチウイスキーの代表的な銘柄。
ザ・グレンリベットはスコットランド政府公認第一号の蒸留所である。
それゆえにスコッチウイスキーの原点といわれている。

 フルーティな香りと、ハチミツやバニラの甘さがあり、
やさしく、滑らかな余韻が続く。
とても飲みやすいので、入門ウイスキーにぴったり。

 アルコール度数は40%あるが、甘さが度数を感じさせない。
ストレートで芳醇な香りと、甘い味わいを感じる。
水割りにするとバニラやハチミツの香りが際立つ。
ハイボールにすると炭酸がフルーツ感を引き立てる。

・ボウモア(MOWMORE) シングルモルト12

ボウモア
https://products.suntory.co.jp/whisky/

 ボウモアは、スコットランドのアイラ島で造られる
アイラモルトスコッチウイスキーの代表的な銘柄。
アイラモルトの女王」と呼ばれており、ほどよいスモーキーさが特徴

 アイラ島の特徴であるピート(泥炭)香が、強すぎず、弱すぎずちょうどよい。
ボウモアからウイスキーを知り、様々なウイスキーを飲み、
やがてボウモアに戻ってくるといわれている。

 海岸沿いに建てられた貯蔵庫で熟成されることにより、潮の香りをまとっている。
ソルティーさが果実感を引き立たせて、極上の味わいとなる。

 アルコール度数が40%あるので、しっかりとした味わいを感じられる。
ストレートでフルーティーさ、潮の香り、ピート香を感じる。
水割りで甘さが際立ち、ハイボールで潮の香りが漂う。

・ラフロイグ(LAPHROAIG) シングルモルト セレクト

ラフロイグ
https://products.suntory.co.jp/whisky/

 ラフロイグは、スコットランドのアイラ島で造られる
アイラモルトスコッチウイスキーの代表的な銘柄。
アイラモルトの王様」と呼ばれ、しっかりとしたピート香が特徴

 ピート香がどのような香りなのか知るには最適である。
ただし、好き嫌いが分かれる香りの為、
ホントにホントの初ウイスキーには向かないかもしれない。
2,3銘柄目くらいに試すのがよいだろう。

 ピートによるスモーキーさと、樽による甘さが魅力的。
この香りにハマると、ピート香の強いものばかりを求めてしまうことになる。

 アルコール度数は40%あり、香りの強さとアルコール感がマッチしている。
まずストレートでピート香がどのようなものか確認し、
水割りでスモーキーさが増し、ハイボールでピート香の中に混じる甘さが強まる。

・シーバスリーガル(CHIVAS REGAL) 12

シーバスリーガル
https://www.chivas.com/ja-jp/

 シーバスリーガルは、スコットランドで造られる
ブレンデッドスコッチウイスキーの銘柄。
世界中に名を馳せる超有名ウイスキーである。

 ここまではスコッチウイスキーのシングルモルトを紹介してきたが、
シーバスリーガルはブレンデッドウイスキーである。

 ブレンデッドとは、大麦麦芽(モルト)を原料にしたモルトウイスキーと、
穀物(コーン、小麦、ライ麦など)を原料としたグレーンウイスキーを混ぜ合わせたもの

 世界で消費されるウイスキーの8~9割がブレンデッドである。
一般的にブレンデッドはシングルモルトよりもクセがなく、飲みやすいのが特徴

 バニラやハチミツなどの甘い香りと、リンゴのような果実の香りが絶妙。
舌触りはなめらかで、クリーミーさを伴い、余韻が長く続く。

 アルコール度数は40%だが、ブレンデッドらしい飲みやすさがある。
様々な原酒を混ぜ合わせることで生まれる複雑味は、
ストレート、水割り、ハイボールなどの飲み方によって、千変万化である。

 シーバスリーガルのハーフボトルには、ミズナラ樽で熟成したものもあり
通常品とミズナラで飲み比べてもよい。
初心者が樽の違いを把握するのに最適である。

・メーカーズマーク(Maker’s Mark)

メーカーズマーク
https://products.suntory.co.jp/whisky/

 メーカーズマークは、アメリカを代表するバーボンウイスキーである。
ここまではスコッチウイスキーを紹介してきたが、バーボンも紹介しておこう。
赤い封蝋がされた独特のボトルが印象的で、甘くやわらかな味わいが特徴

 スコッチとバーボンの違いを簡単にいうと、原料が違う
スコッチは大麦麦芽、バーボンはコーン、ライ麦、小麦、大麦など
メーカーズマークは小麦の割合が多いバーボンである。

 小麦のやわらかで繊細な香りと、焦がした熟由来のバニラ香がしっかりと感じられる。
バーボンらしいパワフルさと、ほどよい甘みが共存している。

 アルコール度数が45%あり、しっかりとした強さを感じる。
ストレートで力強さと甘い香りを楽しみ、
水割りにするとオレンジやハチミツの香りが広がり、
ハイボールにすると炭酸の爽快さで飲みやすくなる。

・ジャックダニエル(JACK DANIEL’S)

ジャックダニエル
https://www.jackdaniels.com/ja-jp

 ジャックダニエルは、アメリカンウイスキーの代表的な銘柄。
ジャックダニエルはバーボンではなく、テネシーウイスキーである。
最初のうちは細かな違いは気にせず、味わいを楽しもう。

 ジャックダニエルの特徴は、濾過によって生み出させるなめらかさにある。
チャコール・メローイングという、サトウカエデの木炭で濾過することで、
雑味を取り除き、まろやかな味わいを実現している。

 アルコール度数は40%あり、強さもありつつなめらかさもある
ストレートでキャラメルやバニラの甘い香り、柑橘類やココナッツの味わいを感じる。
水割りにするとフルーティーさが心地よく、
ハイボールにするとスパイシーな樽香が感じられる。

●あとがき

 ウイスキー初心者に気を付けてほしいことが一点ある。
安いウイスキーを買って飲むことである。
安いウイスキーが良くないものというわけではなく、
初心者には適していないということである。
安いウイスキーには安いウイスキーなりの良さがあるのだが、
経験値の低い初心者がその良さを見い出すことは難しいだろう。
最初の一歩でつまずかず、自分に合うものを見つけて、
ウイスキーへの道を進んでほしい。

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