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日本酒は健康に良いと言われる。
その日本酒をお風呂に入れてしまうというのが酒風呂である。
酒風呂の効果と、楽しみ方、酒風呂のあるホテルや旅館、入浴剤について説明・紹介しよう。
![風呂](https://www.alcholog.com/wp-content/uploads/2022/11/frog-gac5777817_640.jpg)
●酒風呂の効果
主な効果としては以下のものが挙げられる。
- 保温効果
- 美肌効果
- リラックス効果
・保温効果
通常のお風呂でもカラダを温める効果はあるが、
酒風呂にすることで効果はさらに高まる。
日本酒のアルコールに含まれる『アデノシン』という成分が、
血液の流れを良くし、カラダを芯から温める。
冷え性の改善も期待できる。
・美肌効果
![シルク](https://www.alcholog.com/wp-content/uploads/2022/11/silk-g7cfac8d2d_640.jpg)
日本酒には多くのアミノ酸が含まれているが、その一つに『セリン』がある。
セリンには、肌の潤いを保つ効果があり、保湿により美肌効果が得られる。
他のアミノ酸には、『フルーツ酸』という汚れを落としてくれるものや、
『フェラル酸』という紫外線から肌を守るものなどがある。
上記の保温効果で汗をかき、汚れを落とし、保湿されることで、
健康的に美肌を手に入れることができる。
・リラックス効果
日本酒の香りにはリラックス効果があることが証明されている。
お湯に日本酒が溶け込むことで、やさしい香りが立ち上る。
日本酒の香りに包まれることで、カラダの緊張がほぐれ、
リラックス効果を得ることができるのである。
●酒風呂の楽しみ方
自宅で酒風呂を楽しむ方法は簡単である。
・酒風呂のつくり方
![風呂](https://www.alcholog.com/wp-content/uploads/2022/11/bathtub-gef58d5c0b_640.jpg)
目安としては200リットルのお風呂に、150~200mlの日本酒を入れるだけである。
多く入れても酔っ払うことはほとんどない。
日本酒はアルコール度数15%前後のため、お風呂に入れるとアルコール度数0.001%程度となる。
心配な人は、日本酒の量を少なめから始めると良いだろう。
お湯の温度は38℃程度が良い。
熱すぎるとアルコールがすぐに蒸発してしまうことや、のぼせやすくなってしまうことが理由である。
・使う日本酒
日本酒にはたくさんの種類があるが、純米酒を選ぼう。
純米酒は米と麹と水のみで造られているため、余計ものが入っていない。
本醸造や吟醸酒でも効果はあるが、アルコール添加などされているため、有効成分が少ない。
純米吟醸や純米大吟醸では、米が磨かれているため、こちらも有効成分が少ない。
開封後時間の経ったものや、口に合わなかったものを使うと良いだろう。
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・注意点
妊婦さんやお子さんは、酒風呂を利用するべきでない。
アルコール度数が低いとはいえ、影響を受けやすい人は注意が必要である。
また、医師からアルコール摂取を禁止されている人も利用しないほうがよい。
禁酒などしている人は飲みたくなってしまうかもしれない。
酒風呂を使用した後は、なるべく早めにお湯を抜いて、掃除する。
日本酒に含まれるアミノ酸をエサに雑菌が増殖してしまう恐れがある。
●酒風呂がある温泉、銭湯
広い空間で酒風呂を味わいたいという人のために、酒風呂があるホテル、旅館を紹介しよう。
・THE JUNEI HOTEL 京都(京都)
![THE JUNEI HOTEL 京都](https://www.alcholog.com/wp-content/uploads/2022/11/Y377265134.jpg)
竹の美しさが際立つラグジュアリーなホテル。
京都での特別な時間を体験できる。
酒風呂は、スタンダードプランに含まれている。
下鴨神社で祈祷された御神酒を使用する酒風呂は特別感を感じる。
・清水小路 坂のホテル京都(京都)
![坂のホテル京都](https://www.alcholog.com/wp-content/uploads/2022/11/Y372728071.jpg)
清水寺の参道である5つの坂に囲まれたホテル。
表通りの喧騒から離れて、静寂が心地良い。
京都伏見のお酒を使った贅沢な酒風呂が楽しめる。
全ての客室に酒風呂が用意されているのがうれしい。
・諏訪湖リゾート RAKO華乃井ホテル(長野)
![華乃井ホテル](https://www.alcholog.com/wp-content/uploads/2022/11/Y344195213.jpg)
諏訪湖を眺めながらのんびりとした時間を過ごせるホテル。
パワーストーンや薬草など数種のお風呂を楽しめる。
地元諏訪の日本酒を使ったお風呂は、多くの効能があるとされる。
・城下小宿 糀や(岡山)
![糀や](https://www.alcholog.com/wp-content/uploads/2022/11/Y312890099.jpg)
2020年7月開業だが、ノスタルジックな造りのお宿。
もともと酒造りを行っていた建物を宿泊施設としてリニューアル。
名前に糀(こうじ)を冠しているのはそのためなのだろう。
造り酒屋としての源流をもつことが、酒風呂とリンクしている。
客室に酒風呂用の日本酒が用意されており、好みに量を調整できるのがありがたい。
・出雲湯村温泉 国民宿舎 清嵐荘(島根)
![清嵐荘](https://www.alcholog.com/wp-content/uploads/2022/11/Y355286140-edited.jpg)
斐伊川沿いの落ち着いた雰囲気のお宿。
出雲湯村温泉は、出雲國風土記の『漆仁の湯』とされている。
酒風呂は、美肌宿泊プランに含まれている。
お風呂以外に食事でも美肌をテーマにした内容となっている。
●お酒の入浴剤
日本酒は飲むもので、お風呂に使うのはもったいないという考えや、
ホテルや旅館ではなくもっと手軽にという人には入浴剤がオススメである。
・すっぴん 酒風呂専用・原液 純米 2000mL
石川県金沢にある老舗酒蔵『福光屋』で造られる酒風呂専用の日本酒。
原料は米と米麹のみ純米である。
福光屋は日本酒を使ったスキンケア商品にも注力している。
日本酒造りで蓄積された知見が、日本酒の可能性を広げている。
・入浴料「美人酒風呂」
兵庫県東灘にある老舗酒蔵『菊正宗酒造』の入浴料(液体)。
香りには、『日本酒』『竹』『甘い果実』『梅酒』の4種類がある。
リラックス効果を高める香りをつくり出している。
![](https://www.alcholog.com/wp-content/plugins/pochipp/assets/img/pochipp-logo-t1.png)
入浴剤(粉末)タイプもある。
『菊正宗 グルコサミン 酒風呂サプリ』と『菊正宗 マルチビタミン 酒風呂サプリ』である。
日本酒の効果にプラスアルファした商品。
![](https://www.alcholog.com/wp-content/plugins/pochipp/assets/img/pochipp-logo-t1.png)
![](https://www.alcholog.com/wp-content/plugins/pochipp/assets/img/pochipp-logo-t1.png)
●あとがき
冬の寒い日に酒風呂で温まるもよいし、夏の冷房で冷えたカラダを温めるのもよい。
日本には温泉も日本酒も豊富にある。
旅行でも自宅でも酒風呂を利用して健康と美容を取り入れたいものだ。
まだ酒風呂に入ったことがない人は、ぜひお試しを。