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     更新日:2022年6月8日

    文字数:約1400文字

     ジンの製造でもっとも重要となるのが、ボタニカルからの成分抽出である。
    原料となるボタニカルによって、抽出方法を変えるなどの工夫が凝らされている。

    ジン
    antonio speranzaによるPixabayからの画像

    基本工程

    1. 原料の糖化
      主に穀物(大麦、小麦、ライ麦やトウモロコシ)が使われる。
      (ブドウやリンゴなどの果実が使われること)
      穀物は、糖化酵素の働きで、デンプンを糖に分解する。
    2. 原料の発酵
      糖化された原料は、酵母によってアルコールと二酸化炭素に分解される。
      出来上がった発酵液はアルコールを含み、もろみ(ウォッシュ)と呼ばれる。
    3. もろみの蒸留
      もろみを蒸留してアルコール度数を高める
      高いアルコール度数を得るために連続式蒸留機が使われることが多い。
      出来上がった蒸留液のアルコール度数は95%以上となり、
      ニュートラルスピリッツや中性アルコールなどと呼ばれる。
    4. ボタニカルの成分抽出
      ニュートラルスピリッツを使ってボタニカルから成分を抽出する。
      抽出方法はさまざまある。
    5. 加水、瓶詰め
      香りや味わいのバランスを見ながら加水し、
      瓶詰め後は水と馴染むまで数週間貯蔵する。

     ニュートラルスピリッツは、専門業者から購入する場合がある。
    上記の1~3を飛ばすことができる。
    購入のメリットは、高品質、安定生産、低コストである。
    自社でニュートラルスピリッツを製造するには、設備や原料調達、ノウハウが必要となる。
    ジン製造の要である、ボタニカル成分の抽出に注力するのも一つの手である。

    抽出方法

     ボタニカルの成分抽出は、ジンを造るうえで肝心要の工程であり、
    材料や求める香り、味わいによっていくつかの方法を使い分けている。
    また、材料ごとに抽出方法を変えて、最後にブレンドする場合もある。

    ・浸漬法

    浸漬
浸け込み
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     ボタニカルをアルコールに浸け込むことで、成分が溶け出す。
    浸漬時間は数時間から24時間くらい。
    多くの成分が抽出され、はっきりとした香味となるが、
    好ましくない成分まで抽出されることがあるので注意が必要。

     抽出後に蒸留をするかどうかでジンの分類が決まる。
    蒸留せずに完成すると、ただのジンに区分される(コンパウンドジン)。
    蒸留すると、蒸留ジン、またはロンドンドライジンとなる。

    ・蒸気抽出法(ヴェイパー・インフュージョン:Vapour Infusion)

    蒸気
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     蒸留器の上部にボタニカルを置き、下部からニュートラルスピリッツを加熱する。
    発生したアルコール蒸気がボタニカルを通り抜ける際に、香味成分が抽出される
    繊細な香りの抽出に向いている。
    この製法で造られているジンは、「ボンベイ・サファイア」が有名である。

     蒸留器の上部にバスケットをセットできるものは、カーターヘッドスチルと呼ばれている。
    ボタニカルを入れたバスケットを出し入れするだけなので、扱いが容易である。

    ・減圧蒸留法

     浸漬法、ヴェイパーインフュージョン法と組み合わせて使われる。
    蒸留器内の圧力を下げることで、液体の沸点を下げることができる。
    香味成分には熱によって分解されてしまうものもあり、高温は厳禁なものがある。
    他にも高温による焦げ臭を防止する効果もある。

    ●あとがき

     ボタニカルの成分抽出は、もっともこだわりが出せる工程だろう。
    ボタニカルを分けるorまとめる、浸漬or蒸気、常圧or減圧、さらに温度、時間など、、、
    ボタニカルの状態によっても抽出条件は変わる。
    とても大変だが、とても面白い工程である。
    それらを知って飲むジンはまた一味違って感じるだろう。