図解■ 世界のアルコール消費量

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 世界の国々ではどのくらいアルコールが消費されているのだろうか。
消費が減少しているといわれる日本は、世界と比べてどうなのか。
WHO(世界保健機関)が公開しているデータをまとめたので、見てみよう。

一人当たりの消費量

一人当たりのアルコール消費量
表

 上表は、『一人当たりのアルコール消費量』で、194カ国中のTOP30ある。
この数値は純アルコールに換算された、2016年から2018年の3年平均である。

 お酒の種類によって含まれるアルコール度数が違うため、各酒類から計算されている。
例えば、度数5%のビールは500mLで純アルコール量が20gとなる。
度数40%のウイスキー30mLでは9.6gとなる。
このように純アルコールに換算して、15歳以上の人口で割った値が上表である。

 一人当たりの消費量がもっとも多い国はセーシェル、次いでウガンダである。
これらの国はアフリカエリアとなる。
3位のチェコ以降も、ヨーロッパとアフリカがほとんどである。
一応、日本は66位で8.0Lであり、中央値4.4、平均値6.0よりも多い。

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一人当たりの消費量(G20)

一人当たりのアルコール消費量G20
表

 G20の参加国に絞ってまとめた。
主要先進国・新興国として選ばれた19の国に欧州連合(EU)を加えて20となる。
普段テレビなどでなじみのある(?)国の数値を見たほうがイメージしやすいだろう。

 上位の国を見るとお酒のイメージが浮かんでくる。
ドイツはビール、フランスはワイン、イギリスはエール、ロシアはウォッカ、、、
アジアでは韓国が、日本や中国よりも一人当たりの消費量が多い。
イスラム教徒の多い国では、飲酒習慣が消費量に影響しているのだろう。

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1日当たりの摂取量(G20)

1日当たりのアルコール摂取量G20
表

 一人当たりの消費量から人口による影響を除外したものが、1日当たりの摂取量である。
これは飲酒者の1日当たりのアルコール平均摂取量のデータ(2016年)である。

 トルコが上位なのが意外である。
トルコはイスラム教国だが、飲酒に関しては寛容な国である。
当然お酒を飲まない人はいるが、飲む人はかなりの量を飲むようだ。
中国は人口が多い(分母が大きい)ので、摂取量はもっと多いと思ったがそれほどではなかった。

 ちなみに、1日当たりの摂取量がもっとも多い国はチュニジアの79.1gである。
度数5%のビール500mLで20gなので、飲む時にはビール2Lくらいは飲んでいることになる。

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●あとがき

 日本は194カ国中66位で、世界的にはまあまあ飲んでいると言えるだろう。
今後はどんどん順位を下げていくことが予想される。
理由は、国内でのお酒の消費量が減るいっぽうなことと、
途上国が今より豊かになれば、飲酒にお金を使う余裕が出てくることである。
生活必需品ではないお酒に支出できることは、経済的に恵まれているといえる。
お酒が気軽に飲めることに感謝しよう。





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