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日本全国でウイスキーが造られるようになってきたので、
都道府県別の生産量をまとめた。
どの都道府県が多く生産しているのか、
なぜ多く生産しているのかを見てみよう。
2022年版はコチラ↓

●ウイスキー生産量【都道府県別】

上図が、国税庁が公表しているデータから、2021年の生産量を表した。
以下が、都道府県別のデータである。
『X』は秘匿、『-』は無し。
| 国税局 都道府県 | 製成数量 [kL] |
|---|---|
| 札幌 計 | 156 |
| 北海道 | 156 |
| 仙台 計 | X |
| 青森 | X |
| 岩手 | – |
| 宮城 | X |
| 秋田 | X |
| 山形 | X |
| 福島 | X |
| 関東信越 計 | 26,711 |
| 茨城 | 1,319 |
| 栃木 | 23,345 |
| 群馬 | X |
| 埼玉 | X |
| 新潟 | 456 |
| 長野 | 918 |
| 東京 計 | 80,112 |
| 千葉 | 31,640 |
| 東京 | X |
| 神流川 | X |
| 山梨 | 48,298 |
| 金沢 計 | X |
| 富山 | X |
| 石川 | – |
| 福井 | – |
| 名古屋 計 | 5,877 |
| 岐阜 | X |
| 静岡 | 5,707 |
| 愛知 | 65 |
| 三重 | X |
| 大阪 計 | 10,761 |
| 滋賀 | 122 |
| 京都 | 1,277 |
| 大阪 | X |
| 兵庫 | 2,273 |
| 奈良 | – |
| 和歌山 | X |
| 広島 計 | 1,010 |
| 鳥取 | 194 |
| 島根 | – |
| 岡山 | X |
| 広島 | X |
| 山口 | X |
| 高松 計 | X |
| 徳島 | X |
| 香川 | – |
| 愛媛 | – |
| 高知 | X |
| 福岡 計 | 233 |
| 福岡 | 233 |
| 佐賀 | – |
| 長崎 | – |
| 熊本 計 | 1,386 |
| 熊本 | 104 |
| 大分 | X |
| 宮崎 | X |
| 鹿児島 | 1,155 |
| 沖縄 計 | 92 |
| 沖縄 | 92 |
| 合計 | 126,553 |
国内でもっともウイスキーを生産しているのは山梨である。
山梨にはサントリーの白州蒸溜所がある。
2番目に多いのは千葉で、ニッカの柏工場がある。
3番目が栃木で、こちらもニッカの栃木工場がある。
さて、TOP3は数値データから確実なのだが、4番目は予測となる。
おそらく4番目は大阪である。
大阪はデータが秘匿されているが、大阪国税局の計から大まかに予測できる。
大阪にはサントリーの山崎蒸溜所がある。
そして5番目が静岡で、キリンの富士御殿場蒸溜所がある。
6番目が兵庫、7番目が茨城、8番目が京都、9番目が鹿児島、10番目が長野。
11番目からは秘匿が複雑に絡んでくるため、わからない。
ランキング形式に並べると以下のようになる。
| 2021年 | 都道府県 | 製成数量[kL] | 割合 |
|---|---|---|---|
| 1 | 山梨 | 48,298 | 38.2% |
| 2 | 千葉 | 31,640 | 25.0% |
| 3 | 栃木 | 23,345 | 18.4% |
| 4 | 大阪 | 7,000くらい | 5.5%くらい |
| 5 | 静岡 | 5,707 | 4.5% |
| 6 | 兵庫 | 2,273 | 1.8% |
| 7 | 茨城 | 1,319 | 1.0% |
| 8 | 京都 | 1,277 | 1.0% |
| 9 | 鹿児島 | 1,155 | 0.91% |
| 10 | 長野 | 918 | 0.73% |
| - | 全国計 | 126,553 | - |
よく知られる蒸留所として余市や宮城峡がある。
余市蒸溜所のある北海道がこんなに少ないのはおかしい。
宮城蒸溜所は?と思う人もいるだろう。
それらはニッカの柏工場(千葉)や栃木工場(栃木)に集約されているのである。
なぜ秘匿データがあるのか。
統計ではよく使われることなのである。
例えば、ある県に1つしか蒸留所がなければ、
その蒸留所の生産能力が公になってしまう。
そのため、データを秘匿してメーカーを保護しているのである。
●ウイスキー生産量【国税局別】

国税局は地域ごとにあり、いくつかの都府県のデータをまとめている。
東京国税局には山梨と千葉が含まれるため、圧倒的な生産量となる。
次いで、関東信越、大阪、名古屋、熊本、広島、福岡となる。
残りの札幌、沖縄は、仙台、金沢、高松がデータ秘匿のため、わからない。
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●あとがき
現在は新規蒸留所が稼働を始めて間もないが、
5年後くらいから少しずつ反映されて、
20年後くらいには生産分布が大きく変わっているかもしれない。
長い目で地元の蒸留所を応援するのも楽しいだろう。



