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     更新日:2022年8月25日

    文字数:約900文字

     本格焼酎に使われる麹(こうじ)について、役割や種類をみていこう。
    ちなみに甲類焼酎では麹を使わなくても問題ない。

    菌
    Clker-Free-Vector-ImagesによるPixabayからの画像

    ●麹の役割

     お酒造りに必要なことはアルコール発酵である。
    アルコール発酵に必要なものは糖である。
    この糖を作るものが麹である。

     麹がもつ酵素によってデンプンを分解することで糖ができる
    麹はカビの一種であり、米や麦などの穀物に繁殖させる。

     麹を使った酒造りをしているのは東アジアと東南アジアである。
    日本と他国では麹菌の種類と使い方が違う。

    ・散麹(ばらこうじ)

     日本では麹(コウジカビ)を、米や麦などの穀類に付着させ、繁殖させる。
    繁殖できる表面積広げるために、穀類がくっつかないようにバラバラにほぐす
    手間のかかる使い方で、東アジアでも少数派。

    ・餅麹(もちこうじ)

     麹を使う多くの国では麹(クモノスカビ)を使う。
    穀類を粉末にして水と混ぜたものを餅状に固めて、麹を繁殖させる。
    麹を付着させたあとは放置して自然に繁殖するのを待つだけ。
    中国やタイ、フィリピンなどがこの方法である。

    ●麹の種類

     焼酎造りに使われる麹には、黄麹、黒麹、白麹の3種類がある。

    ・黄麹

     黄麹は清酒や醤油、味噌などに使われる。
    フルーティで華やかな香りが出やすい。

     初期の焼酎造りでは、黄麹が使われていたが、九州などの温暖な環境下では、
    腐敗してしまう
    ことが頻繁にあった。
    現在では設備の技術発達により、黄麹でも安定して生産できるようになっている。

    ・黒麹

     沖縄の泡盛に使われている麹菌。
    コクとキレのあるどっしりした味わいになりやすい。

     黒麹菌はクエン酸を大量に生成する性質をもっており、
    このクエン酸によって雑菌の繁殖を抑え、腐敗を防ぐ
    多くの蔵で黄麹から黒麹に変更して、生産性の安定化につながった。

    ・白麹

     黒麹の突然変異として、1924年に発見された。
    まろやかで落ち着いた味わいになりやすい。

     黒麹と同様にクエン酸を生成し、腐敗を防ぐ
    黒麹よりも素材の良さを引き出すことができるので、多くの蔵で使用されている。

    ●あとがき

     麹は微生物なので、温度変化に敏感である。
    繁殖する際に熱を出すのだが、ほったらかしにするとその熱で死滅してしまう。
    活動できる温度に調整してやる必要があり、手間がかかる。
    自らの行いで死に向かうのは、生き物として人類も同じなのだろう。