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ジンの定番商品【タンカレー】『ゴードンとの深い関係とは』

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文字数:約1200文字

 ジンは他のお酒に比べて、日本での定番商品がはっきりしている。
これまで、あまり種類がなかったことが要因だろう。

 現在はクラフトジンも増えたが、ジントニックマティーニなどの
クラシックカクテルには定番のジンが使われる
味、品質、流通が安定していることが重要である。
バーなどに常備されているジンを見てみよう。

●基本情報

タンカレー
https://www.tanqueray.com/en-row

●ボタニカル

 タンカレーのボタニカルは、以下の4種類である。

  1. ジュニパーベリー
  2. コリアンダーシード
  3. アンジェリカルート
  4. リコリス

 4つのボタニカルを使い、4回蒸留して造られているタンカレーだが、
その詳細なレシピは創業当時から秘伝とされており、知る人はほとんどいない。

 ボタニカルにはレモンなどの柑橘系のものを使用していないが、
タンカレーからは柑橘系の爽やかな香りがする。
この香りはコリアンダーシードから引き出された香りだと言われている。

●歴史

タンカレーとゴードン
antonio speranzaによるPixabayからの画像

 チャールズ・タンカレーが創業したのは1830年、20歳の時のことである。
ロンドンのブルームズバリーに蒸留所を設立したのは、
ゴードンの創業者であるアレクサンダー・ゴードンからの
アドバイスを受けてのことである。
ゴードン社の創業は1769年である。

 1868年に、息子のチャールズ・ウォー・タンカレー(20歳)に事業を継承する。
1898年には、ゴードン社と協業し、
当時世界最大のジンメーカー タンカレー・ゴードン社が誕生する。

 ちなみに、タンカレー創業時の蒸留器はゴードン社で使っていた中古品を買い取ったものである。
タンカレーとゴードンには何かと繋がりがあるようだ。

 2000年にプレミアム銘柄として「タンカレー ナンバーテン」が発売される。
この製品は、「TINY TEN(タイニーテン)」という小型蒸留器が使われている。
一度に400Lしか蒸留できず、少量生産となってしまう。

 タンカレーナンバーテンは高評価を得て、市場で支持されている。
少量でも高品質のものには需要があると証明されたことで、
ジン製造への参入者が増え、現在のクラフトジンブームに繋がっている

●あとがき

 タンカレー創業時の1830年に、アレクサンダー・ゴードンはかなりの高齢だった。
20歳の青年チャールズ・タンカレーは、ゴードンにとっては孫のようなものだったのだろう。
蒸留所の建設場所を教えたり、中古蒸留器を譲ったり、かなりタンカレーを助けている。
さすがにレシピまでは教えてもらっていないだろう。
若くてもジン造りに挑戦しようと思い立ったタンカレーには信念があったはずなのだから。
タンカレーは良い縁に恵まれたと思う。

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