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甘酒の効能【酒粕】『美味しさと健康の一挙両得』

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文字数:約1500文字

 麹甘酒には劣るが、酒粕甘酒にも多くの健康効果がある。
お米を削ることや、糖が分解されること、
日本酒に成分を持っていかれることなどあるが、それでも健康効果は残っている。

  • 腸内環境の改善
  • 疲労回復
  • 悪玉コレステロール値の低下
    etc
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●酒粕甘酒と麹甘酒の違い

 酒粕甘酒と麹甘酒との大きな違いは糖分とアルコールである。
それぞれを詳しく説明する。

・糖分

砂糖
Holger LangmaierによるPixabayからの画像

 麹甘酒にはデンプンを分解したブドウ糖が含まれている。
糖は酵母菌によってアルコールと二酸化炭素に分解される
このため、酒粕には糖がほとんど残っていない

 酒粕甘酒の甘さは、作る際に添加した砂糖などの甘さである。
砂糖(ショ糖)は体内で分解が必要なため、即エネルギーとして使えない。
しかし、体内で分解されればエネルギーとして吸収される。

 どちらもエネルギーとして体内に吸収されるのだが、
ブドウ糖はすでに分解されているので即エネルギーとして吸収できる。
ショ糖は分解が必要なので、エネルギー吸収までに時間がかかる。
つまり、エネルギーとしての吸収できるまでの時間に差がある

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・アルコール

 酒粕自体には8~11%のアルコールが含まれる
市販品の酒粕甘酒の多くは、薄めて1%未満にされている
しかし、ドライバーや子供は酒粕甘酒を飲まないほうがよいだろう。

 アルコールは体内の血流を良くし、身体を温める効果がある。
冬に温かい酒粕甘酒を飲むとポカポカしてくる
お正月の神社で提供される甘酒の効果がコレである。
また、日本酒の風味を楽しめるのも酒粕甘酒のメリットである。

●腸内環境改善

 日本酒を造る際に使われる麹菌には、腸内環境を整える働きがある。
さらに、酒粕に含まれる酵母菌や植物性乳酸菌、オリゴ糖が善玉菌を活性化する

 善玉菌が活発に働くことで、腸内環境が整う。
腸内環境が改善されることで、便通が良くなり、体内の老廃物が排出される
つまり、新陳代謝が上がることで肌トラブルの改善につながる。

 他にも、腸内フローラ(腸内細菌叢)において、善玉菌が優位になると免疫力が上がる
腸には体内の免疫細胞の7割が集まっているといわれている。
免疫力アップによって、ウイルスや病原菌に対しての抵抗できる身体になる。

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●疲労回復

疲労回復
Oleg MityukhinによるPixabayからの画像

 タンパク質を分解してできるアミノ酸には疲労回復効果がある
すでに分解されたアミノ酸の状態で摂取することで、短時間で疲労を回復できる。

 他にも甘酒にはブドウ糖やビタミン類、食物繊維などが含まれており、
甘酒は栄養ドリンクのようなものである。

●悪玉コレステロール値低下

下向き矢印

 近年の研究で、甘酒に含まれるレジスタントプロテインにより
悪玉コレステロールの値を下げる効果があることがわかった。

 レジスタントプロテイン(難消化性タンパク質)の一種であるプロラミンは、
食物繊維と近い機能を持ち、コレステロール値低下や便通改善効果があるとされる。

●体内酵素について

 人間の体には5000~10000種の酵素があるといわれている。
体内で作られる酵素量は遺伝子によって決まっており、その量は加齢により減少する。

 体内で作られる酵素は、『潜在酵素』と呼ばれ、代謝と消化の2つの役割がある。

  • 代謝酵素:身体の新陳代謝や基礎代謝に使われる
  • 消化酵素:摂取した食べ物を分解する

『代謝酵素』は身体の新陳代謝や基礎代謝に使われ
『消化酵素』は摂取した食べ物を分解する

 限りある潜在酵素を効率よく使うには、
分解済みの栄養分を摂取することで、消化酵素の役割を減らし、
その代わり代謝酵素の働きを増やすことで健康な身体が維持できる。

 また、代謝酵素は外部から補えないが、消化酵素は外部から補える
甘酒には消化酵素が含まれているので、健康に役立つ。

製造
akos147によるPixabayからの画像

・甘酒の1日摂取量

 甘酒が身体に良いからといって、飲み過ぎは良くない
酒粕甘酒は砂糖を使うので、摂り過ぎると逆効果になる。

 濃度にもよるが、1日に150~200㏄程度が望ましい。
また、一気に飲むよりも2、3回に分けて飲む方が、効率的に吸収できる。

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●あとがき

 酒粕は甘酒にするだけでなく、様々な料理に使える。
鍋や味噌汁に入れるだけで、手軽に酒粕の栄養が得られる。
また、そのまま焼いての良いし、揚げても良い。
お気に入りの日本酒と、その蔵の酒粕で楽しむのも至福である。


AMAGURA
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