• お酒全般の情報ブログ

     更新日:2022年11月14日

    文字数:約1700文字

     焼酎の歴史は600年ほどである。
    同じ蒸留酒のウイスキーは800年以上の歴史をもつ。
    醸造酒である日本酒の歴史は約2000年である。
    長ければよいというわけではないので、焼酎の歴史を見ていこう。

    歴史書
    Miguel Á. PadriñánによるPixabayからの画像

    関連記事 ↓

    ●歴史年表

    ・室町時代

    1404年(応永11年)
     朝鮮から対馬へ焼酎が贈られたと、『李朝実録』に記されている(焼酎の最古の記録)

    1470年頃
     琉球で蒸留酒の製造を開始

    単式蒸留器
    JazellaによるPixabayからの画像

    1546年(天文15年)
     薩摩に滞在していたポルトガルの商人ジョルジェ・アルバレスが、
     「日本には米から造る蒸留酒(オラーカ)があった」と記述している

    1559年(永禄2年)
     鹿児島県大口市の郡山八幡神社に、「焼酎が振る舞われなかった」ことが木片に書かれて、残っている

    木片
    https://washimo-web.jp/Trip/Hachiman/hachiman.htm

    ・安土桃山時代

    1578年(天正6年)
     琉球から薩摩藩へ「唐焼酎、老酒、焼酎」を献上

    ・江戸時代

    1610年(慶長15年)
     奄美大島にサトウキビ伝来

    サトウキビ
    João LimaによるPixabayからの画像

    1612年(慶長17年)
     薩摩藩の島津氏が琉球焼酎を徳川家に献上

    関連記事 ↓

    1671年(寛文11年)
     徳川家への献上品目に「泡盛」の名が記載される

    関連記事 ↓

    1672年(寛文12年)
     琉球焼酎を「泡盛」と書くようになる

    17世紀後半
     各地で「粕取焼酎」の生産アリとの記録が残される

    関連記事 ↓

    1705年(宝永2年)
     前田利右衛門が薩摩に甘藷(サツマイモ)を伝える
     18世紀後半には薩摩での焼酎はサツマイモが主流となる

    イモ

    関連記事 ↓

    1853年(嘉永6年)
     丹宗庄衛門が流刑地の八丈島に甘藷(芋)焼酎の製法を伝える

    ・明治時代

    1868年(明治元年)
     明治維新

    1871年(明治4年)
     酒税株制度を廃止し、県知事への届出制に変更

    1886年(明治19年)
     自家用清酒の製造禁止

    1895年(明治28年)
     連続式蒸留機がイギリスから輸入される

    連続式蒸留機
    Hanne HasuによるPixabayからの画像

    1898年(明治31年)
     自家用焼酎の製造禁止

    1904年(明治37年)
     大蔵省が醸造試験所設立(科学的に酒造りを解明するため)

    1910年(明治43年)
     日本酒精宇和島工場で甲類焼酎が製造される
     これにともない、「新式焼酎」「旧式焼酎」の分類が生まれる

    関連記事 ↓

     河内源一郎によって、泡盛の麹菌から焼酎に適した黒麹菌の培養に成功する

    細菌
    NadyaによるPixabayからの画像

    ・大正時代

    1924年(大正13年)
     河内源一郎が黒麹菌の突然変異から白麹菌を開発

    ・昭和時代

    1945年(昭和20年)
     終戦
     粗悪品や密造酒によって焼酎のイメージ悪化

    1949年(昭和24年)
     酒類の配給制が廃止
     酒税法で「焼酎」を「甲類」「乙類」に分類

    1953年(昭和28年)
     奄美諸島返還で黒糖焼酎が認可される

    黒糖
    Jean-Dominique POUPELによるPixabayからの画像

    関連記事 ↓

    1964年(昭和39年)
     酒類が自由価格になる

    関連記事 ↓

    1970年(昭和45年)
     アメリカで「白色(ホワイトスピリッツ)革命」が始まり、
     日本でも<第一次焼酎ブーム>到来

    1971年(昭和46年)
     酒税法の改正により「本格焼酎」の表現が認められる

    1973年(昭和48年)
     雲海酒造そば焼酎を発売
     二階堂酒造麦麹を使った「二階堂」を発売

    関連記事 ↓

    1979年(昭和54年)
     三和酒類減圧蒸留で蒸留した「いいちこ」を発売

    関連記事 ↓

    1985年(昭和60年)
     焼酎カクテルの流行で<第二次焼酎ブーム>到来

    ・平成時代

    1995年(平成7年)
     WTO(世界貿易機関)によって、「壱岐焼酎」「球磨焼酎」「泡盛」が原産地呼称を認定される

    許可
    DmitriyによるPixabayからの画像

    1998年(平成10年)
     健康志向の高まりで本格焼酎が注目され、<第三次焼酎ブーム>到来

    2002年(平成14年)
     「本格」の定義を厳格化

    2003年(平成15年)
     出荷量ベースで焼酎が初めて日本酒を上回る

    2005年(平成17年)
     WTO(世界貿易機関)によって、「薩摩焼酎」が原産地呼称を認定される

    2006年(平成18年)
     酒税法で「甲類」は「連続式蒸留焼酎」、「乙類」は「単式蒸留焼酎」として分類上独立

    ●あとがき

     ブームというものの始まると終わりは、終わってからでないとよくわからないものだ。
    ブームによって多くの人に認知されるのは良いことだが、
    需要の急激な増加に供給が追い付かなくなる。
    需給のバランスが崩れると価格の高騰を招くことになる。
    生産者の技術革新や新商品開発によるブームならある程度コントロールできるだろうが、
    別方面からの予期せぬブームには対応が難しい。
    次の焼酎ブームは何がきっかけで起こるのだろうか。