焼酎の歴史

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 焼酎の歴史は600年ほどである。
同じ蒸留酒のウイスキーは800年以上の歴史をもつ。
醸造酒である日本酒の歴史は約2000年である。
長ければよいというわけではないので、焼酎の歴史を見ていこう。

歴史書
Miguel Á. PadriñánによるPixabayからの画像

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●歴史年表

・室町時代

1404年(応永11年)
 朝鮮から対馬へ焼酎が贈られたと、『李朝実録』に記されている(焼酎の最古の記録)

1470年頃
 琉球で蒸留酒の製造を開始

単式蒸留器
JazellaによるPixabayからの画像

1546年(天文15年)
 薩摩に滞在していたポルトガルの商人ジョルジェ・アルバレスが、
 「日本には米から造る蒸留酒(オラーカ)があった」と記述している

1559年(永禄2年)
 鹿児島県大口市の郡山八幡神社に、「焼酎が振る舞われなかった」ことが木片に書かれて、残っている

木片
https://washimo-web.jp/Trip/Hachiman/hachiman.htm

・安土桃山時代

1578年(天正6年)
 琉球から薩摩藩へ「唐焼酎、老酒、焼酎」を献上

・江戸時代

1610年(慶長15年)
 奄美大島にサトウキビ伝来

サトウキビ
João LimaによるPixabayからの画像

1612年(慶長17年)
 薩摩藩の島津氏が琉球焼酎を徳川家に献上

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1671年(寛文11年)
 徳川家への献上品目に「泡盛」の名が記載される

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1672年(寛文12年)
 琉球焼酎を「泡盛」と書くようになる

17世紀後半
 各地で「粕取焼酎」の生産アリとの記録が残される

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1705年(宝永2年)
 前田利右衛門が薩摩に甘藷(サツマイモ)を伝える
 18世紀後半には薩摩での焼酎はサツマイモが主流となる

イモ

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1853年(嘉永6年)
 丹宗庄衛門が流刑地の八丈島に甘藷(芋)焼酎の製法を伝える

・明治時代

1868年(明治元年)
 明治維新

1871年(明治4年)
 酒税株制度を廃止し、県知事への届出制に変更

1886年(明治19年)
 自家用清酒の製造禁止

1895年(明治28年)
 連続式蒸留機がイギリスから輸入される

連続式蒸留機
Hanne HasuによるPixabayからの画像

1898年(明治31年)
 自家用焼酎の製造禁止

1904年(明治37年)
 大蔵省が醸造試験所設立(科学的に酒造りを解明するため)

1910年(明治43年)
 日本酒精宇和島工場で甲類焼酎が製造される
 これにともない、「新式焼酎」「旧式焼酎」の分類が生まれる

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 河内源一郎によって、泡盛の麹菌から焼酎に適した黒麹菌の培養に成功する

細菌
NadyaによるPixabayからの画像

・大正時代

1924年(大正13年)
 河内源一郎が黒麹菌の突然変異から白麹菌を開発

・昭和時代

1945年(昭和20年)
 終戦
 粗悪品や密造酒によって焼酎のイメージ悪化

1949年(昭和24年)
 酒類の配給制が廃止
 酒税法で「焼酎」を「甲類」「乙類」に分類

1953年(昭和28年)
 奄美諸島返還で黒糖焼酎が認可される

黒糖
Jean-Dominique POUPELによるPixabayからの画像

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1964年(昭和39年)
 酒類が自由価格になる

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1970年(昭和45年)
 アメリカで「白色(ホワイトスピリッツ)革命」が始まり、
 日本でも<第一次焼酎ブーム>到来

1971年(昭和46年)
 酒税法の改正により「本格焼酎」の表現が認められる

1973年(昭和48年)
 雲海酒造そば焼酎を発売
 二階堂酒造麦麹を使った「二階堂」を発売

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1979年(昭和54年)
 三和酒類減圧蒸留で蒸留した「いいちこ」を発売

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1985年(昭和60年)
 焼酎カクテルの流行で<第二次焼酎ブーム>到来

・平成時代

1995年(平成7年)
 WTO(世界貿易機関)によって、「壱岐焼酎」「球磨焼酎」「泡盛」が原産地呼称を認定される

許可
DmitriyによるPixabayからの画像

1998年(平成10年)
 健康志向の高まりで本格焼酎が注目され、<第三次焼酎ブーム>到来

2002年(平成14年)
 「本格」の定義を厳格化

2003年(平成15年)
 出荷量ベースで焼酎が初めて日本酒を上回る

2005年(平成17年)
 WTO(世界貿易機関)によって、「薩摩焼酎」が原産地呼称を認定される

2006年(平成18年)
 酒税法で「甲類」は「連続式蒸留焼酎」、「乙類」は「単式蒸留焼酎」として分類上独立

●あとがき

 ブームというものの始まると終わりは、終わってからでないとよくわからないものだ。
ブームによって多くの人に認知されるのは良いことだが、
需要の急激な増加に供給が追い付かなくなる。
需給のバランスが崩れると価格の高騰を招くことになる。
生産者の技術革新や新商品開発によるブームならある程度コントロールできるだろうが、
別方面からの予期せぬブームには対応が難しい。
次の焼酎ブームは何がきっかけで起こるのだろうか。