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パンデミック後のウイスキー販売量はどうなっているのか。
2022年は販売量ランキングに異変が起きている。
世界のウイスキー販売量のランキングと、その推移をグラフで見てみよう。
データはイギリスのDrinks Internationalのものを基にした
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●ウイスキー販売量ランキング2022
![ウイスキー販売量ランキング
2022](https://www.alcholog.com/wp-content/uploads/2023/06/0d2eb95b4177dc9eefb6363ae4002659-1.jpg)
2022年の販売量ランキングTOP10が上記のとおりである。
実は2021年のTOP10ランカーである
Officer’s Choice、Jim Beam、Hayward’sのデータ開示がなかったのである。
このことにより、ランキングが繰り上がったブランドがある。
それらの事情も踏まえてランキングを見てみよう。
販売量1位はインディアンウイスキーのMcDowell’sである。
McDowell’sは4年連続で1位を獲得している。
しかし下位のブランドも販売量を伸ばしてきており、このまま首位をキープできるのか。
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2位のRoyal Stagもインディアンウイスキーである。
前年は4位だったが、2ランクアップで2位に浮上。
1位を狙えるポジションにきている。
3位はImperial Blueで、こちらもインディアンウイスキーである。
前年2位だったが、Royal Stagに抜かれ3位にダウン。
ランキングTOP3をインディアンウイスキーが占める結果となった。
世界販売量ではインディアンウイスキーの強さが見られる。
しかしOfficer’s Choiceがデータを提供していれば、
インディアンウイスキーは4強となっていたかもしれない。
4位はスコッチウイスキーのJohnnie Walkerである。
スコッチ販売量No.1のJohnnie Walkerは世界では4位である。
前年は5位だったので1ランクアップで、インディアンウイスキーの牙城を崩しにかかる。
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5位はアメリカンウイスキーのJack Daniel’sである。
Jim Beamがデータ提供をしなくなったため、
TOP10でのアメリカンウイスキーはJack Daniel’sのみとなってしまった。
前年は6位だったので1ランクアップ。
アメリカンウイスキー最強が5本の指に食い込んだ。
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6位はアイリッシュウイスキーのJamesonである。
前年は11位だったので、一気に5ランクアップ。
上位が抜けた影響もあるが、老舗ブランドの実力でもある。
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7位はインディアンウイスキーのBlenders Prideである。
前年13位から6ランクもアップしている。
一気にTOP10入りし、注目が集まる。
8位はスコッチウイスキーのBallantine’sである。
スコッチNo.2が世界では8位にランクイン。
スコッチの堅実な強さを見せつける。
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9位はインディアンウイスキーの8PMである。
前年の9位をそのままキープ。
10位はカナディアンウイスキーのCrown Royalである。
カナディアンの雄がついにTOP10入り。
さすがウイスキー5大生産国の一国である。
●ウイスキーの販売量 推移
![ウイスキー販売量推移
グラフ](https://www.alcholog.com/wp-content/uploads/2023/06/5e213805c5d0e9b0c652e3e02a169e49.jpg)
ウイスキーの販売量をグラフで表した。
販売量推移を見ることで、各ブランドの勢いがわかる。
パンデミックの影響とその後の回復が注目である。
McDowell’sはパンデミック前の水準まで販売量が回復している。
しかし2021年から2022年にかけてはやや勢いが感じられない。
これまでの成長が止まってしますのか、今後のデータが気になる。
Royal Stagはパンデミックからの回復後、力強く増加している。
1位のMcDowell’sとの差は約370万ケースまで縮めている。
このままの勢いが続くなら、1,2年で首位を獲得するかもしれない。
Imperial Blueは2021年から若干減少している。
パンデミック前の勢いがなく、Royal Stagに抜かれてしまった。
今後、以前の勢いを取り戻せるかが注目である。
Johnnie WalkerはV字回復を果たし、その後の勢いは強い。
ここ10年は1500~2000万ケースの間で推移していたが、ついに2000万ケースを突破した。
TOP3も射程圏内に入り、スコッチの逆襲が始まりそうだ。
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Jack Daniel’sは緩やかだが、確実に販売量を伸ばしている。
上位との差はまだ大きいが、安定した成長がある。
下位は少しごちゃごちゃしているので拡大して表示した。
下位の中でも増加、減少のブランドが分かれる。
JamesonとBlenders Prideはパンデミック後の回復から力強く増加している。
Ballantine’sも上記2ブランドほどではないが増加している。
8PMとCrown Royalは2022年に減少しているのが気になる。
2ブランドとも勢いよく成長してきたが、ここまでなのだろうか。
2022年にデータ開示がしなかった3ブランドもグラフに表した。
かつて1位を独走していたインディアンウイスキーのOfficer’s Choiceと、アメリカンウイスキーのJim BeamはそれぞれのオーナーであるAllied Blenders & DistillersとBeam Suntoryがデータを開示しないことを決めた。
Beam SuntoryとSuntry Spiritsでデータ開示の方針が違うようだ。
何か、狙いや理由があるのだろう。
インディアンウイスキーのHayward’sはDiageo/United Spiritsがブランド売却したことで、データがなくなったのである。
●ウイスキー販売量数値データ
![ウイスキー販売量数値データ
表](https://www.alcholog.com/wp-content/uploads/2023/06/825e9947f26bf668f66f2a0296603f1f-1.jpg)
グラフで推移を見てきたが、数値データはこのようになっている。
10以下ではジャパニーズウイスキーとして、
12位のサントリー角瓶、18位のブラックニッカが入っている。
13位から17位まではスコッチウイスキーが占めている。
TOP20ではインディアンとスコッチがそれぞれ7ブランド。
アメリカンが2ブランド、ジャパニーズが2ブランド。
アイリッシュとカナディアンが1ブランドずつ。
以前よりもインディアンブランドが再編されたように思える。
●あとがき
世界のウイスキー需要はまだ健在のようだ。
メーカーの増産計画が進む中、これから供給量が増加し、
さまざまな販売戦略を展開していくことが予想される。
ウイスキー消費大国インドでのスコッチ関税緩和の話もあり、
スコッチはさらに販売を伸ばす可能性がある。
これからも販売量ランキングは激しい動向が見られそうである。