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     更新日:2022年10月9日

    文字数:約2000文字

     ポートワインとは、ポルトガルで造られる酒精強化ワインである。
    さらに詳しくポートワインというものを知ることで、より一層おいしく飲めるようになる。

    酒精強化ワイン

     酒精強化ワインとは、ワインに高い度数の蒸留酒を加えて、アルコール度数を強くしたもの
    英語ではフォーティファイド・ワイン(Fortified-Wine)という。
    酒精(しゅせい)とは、アルコールのことである。

     通常のワインのアルコール度数は、12%程度なのに対して、ポートワインは19~22%である。

    酒精強化

     3大酒精強化ワインとして、スペインのシェリーポルトガルのポートマデイラが有名。

     ポートとマデイラは、アルコール発酵途中に蒸留酒を加えるが、
    シェリーは、アルコール発酵後に蒸留酒を加える。

     アルコール発酵の途中では、糖分が残っており、甘さが保持され、
    アルコール発酵後では、糖分がほとんどアルコールに分解されており、甘さが少ない。

    原産地呼称

     ポートワインは、原産地呼称制度によって保護されている。
    原産地呼称は、D.O.(Denominação de origem)と呼ばれ、
    IVDP(Instituto dos Vinhos do Douro e do Porto)によって厳しく管理されている

     IVDPは、2012年に誕生した公的機関であり、前身はIVPである。
    条件を満たしたものだけが、「ポート(PORT)」と名乗ることができる。

     世界で初めて原産地呼称制度という考え方を適用したのはポルトガルである
    1756年から始まった原産地呼称は、現在では日本も含めて世界中に広まっている。

     ちなみに、昔サントリーが販売していた「赤玉ポートワイン」は、原産地呼称に抵触する。
    このため、1973年に「赤玉スイートワイン」と名称を変更して販売を続けている。

    ・原産地呼称の主な条件

    主な条件は6つある。

    1. ブドウの栽培地域
       ドウロ川流域の一帯。
    2. ブドウ品種
       主な品種は、黒が5品種、白が3品種である。
    3. ワインの生産地
       ワインはブドウ産地で造られる。
    4. ワインの熟成地
       熟成は、ブドウ産地か、ドウロ川河口のヴィラ・ノヴァ・デ・ガイアで行われる。
    5. 熟成年数
       最低3年以上。
    6. アルコール度数
       アルコール度数は、19~22%。
       ただし、ホワイト・ポートは16.5%が認められている。

     これらの条件の他にも、畑の管理や醸造量、酸度など細かく規定されている。

    ブドウの栽培地

     ドウロ川流域一帯は250,000ヘクタールの面積を擁するが、
    その内、栽培が認められているのは約26,000ヘクタールである。

    栽培地は、以下の3つに分けられる。
    バイショ・コルゴシマ・コルゴドウロ・スペリオール

    ドウロ地域
    https://www.ivdp.pt/pt

    関連記事:ポートワインのつくり方

    ブドウ品種

     栽培が認められている品種は100を超えるが、主なものは以下のものである。

     黒ブドウ5品種

    • トウリガ・ナショナル (Touriga Nacional)
    • トウリガ・フランカ (Touriga Franca)
    • ティンタ・ロリス (Tinta Roriz)
    • ティンタ・バロッカ (Tinta Barroca)
    • ティント・カォン (Tinto Cão)

     白ブドウ3品種

    • マルヴァジア・フィナ (Malvasia Fina)
    • ゴウヴェイオ (Gouveio ou Verdelho)
    • ヴィオジーニョ (Viosinho)

    関連記事:ポートワインの原料

    ワインの生産地

    ドウロ地域
ブドウ栽培地
    https://www.ivdp.pt/pt

     ワインはブドウの産地で醸造されなければならいない
    つまり、ドウロ川地域となる。

     醸造されるワインの最低アルコール度数にも決まりがあり、
    11%以上でなければならいない。

     また、酒精強化に使う蒸留酒のアルコール度数は77±5%でなければならない。

    ワインの熟成地

     ワインは、ブドウの産地(ドウロ川地域)
    またはドウロ川河口の町ヴィラ・ノヴァ・デ・ガイアで熟成させなければならない。

     以前は、ヴィラ・ノヴァ・デ・ガイアのみでの熟成だったが、
    1986年にポルトガルがECに加盟したことで、生産地でも熟成できることになった。

    ポートワイン熟成地
    Mario ZoghebによるPixabayからの画像

    熟成年数

     ポートワインは、最低3年間の熟成を行わなければならない。
    上限はない。

     10年以上熟成したトウニー・ポートとホワイト・ポートには、
    10年、20年、30年、40年の年数表示をすることができる。

    ポートワイン熟成
    ChristinaによるPixabayからの画像

    アルコール度数

     ポートワインのアルコール度数は19~22%でなければならない。

     ただし、ホワイト・ポートは16.5%が認められている
    19~20世紀頃の、辛口の白ワインを軽めに飲みたい、という需要に応えたものである。

    あとがき

     世界で初めて原産地呼称を適用したポルトガルだが、
    18世紀当時は、ポートワインを名乗る粗悪な類似品が多数あった。
    粗悪品が出回ることで、ポートワインの評判はガタ落ちとなったのである。
    しっかりとしたルールと、そのルールが守られたことを認める証があるからこそ、
    消費者は安心して買い物ができる。
    無法状態だと悪さをする者が必ず現れる。
    やはりルールは必要なのである。

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