• お酒全般の情報ブログ

     更新日:2022年8月26日

    文字数:約1100文字

     スコットランドの蒸留地域は、大きく6つに分けられる。
    アイラ、アイランズ、キャンベルタウン、ローランド、ハイランド、スペイサイドである。
    地域の環境や歴史から特徴が見えてくる。

    ●ロックランザ(アラン)

    ・基礎データ、場所

    アラン島地図
ロックランザ蒸留所場所
    • 蒸溜所名:ロックランザ蒸溜所
    • 英字:Lochranza(ロッホでなく、ロックと発音するらしい)
    • 意味:ゲール語で「ナナカマド(バラ科の落葉高木)の入り江」という意
    • 創業:1993年
    • 仕込み水:ロッホ・ナ・ダビーから流れるイーサンビオラック川
    • 蒸留器:ストレート型
    • 現所有者:アイル・オブ・アラン・ディスティラーズ社
    • 輸入元:(株)ウィスク・イー

     アラン島北部にあるの蒸溜所
    1993年創業の比較的新しいが、最近アランを改名し、ロックランザとした。
    島の名前アランから、地域の名前ロックランザに変更したのである。
    ボトルラベルのデザインも変わった。
    島には同社所有の第二蒸留所である『ラグ Lagg』が2018年に創立された。

    アラン蒸留所
ロックランザ蒸留所
    http://suleskerry.com/location

    ・特徴

    ・味わい

     ノンピートで甘みのあるまろやかさは、ハイランド系に近い。
    後熟でラムやワインなど、さまざま樽を使ったウッドフィニッシュの商品を出している。
    ピートの効いた商品である『マクリムーア』は、今後ラグ蒸留所に製造を移すことになるだろう。
    同社は蒸留所で方向性を分けた商品を展開していくようなので、これからが楽しみである。

    ・経緯

     かつてアラン島では50以上の蒸留所があり、密造酒が盛んに造られていた。
    しかし1837年に最後の蒸留所が閉鎖して、ウイスキー製造は150年以上も空白が続いた。

     1993年にアラン蒸留所の建設を決めたのは、
    シーバスブラザーズ社で社長を務めたハロルド・カリー氏である。
    ハロルド・カリー氏は、現在のクラウドファンディング的な手法で、資金を集めることに成功した。

     その後のウイスキーブームを追い風に生産量を増やし、さらにビジターセンターも充実させた。
    アラン島はグラスゴーからのアクセスが良く、多くの観光客が蒸留所見学に来るようになった。

     また、アラン島自体もとても魅力的な島であり、
    英国王室の避暑地として「ロイヤルアイランド」と呼ばれている。
    経営は順調で、アラン島南部に第二蒸留所となるラグ蒸留所を創立させた。

    ラグ蒸留所
    https://www.creativecassels.com/lagg-distillery

    ●あとがき

     ロックランザ蒸留所(アラン蒸留所)は、これまで老舗蒸留所の中で新進気鋭なポジションだった。
    しかし創業から四半世紀が経ち、現在では新しい蒸留所が世界中で次々と造られている。
    同社が建てた第二蒸留所(ラグ蒸留所)には革新を、ロックランザ蒸留所には伝統を、とするのか。
    老舗に比べる、創業30年はまだまだ歴史が始まったばかりなので、
    これからも攻めの姿勢を期待したい。

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