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「Whisky」と「Whiskey」――ウイスキーには2つの綴りが存在するが、
その違いを正確に説明できるだろうか。
一見すると単なる表記の違いに見えるが、深い理由があるのかもしれない。
ここでは、それぞれの綴りの違いと背景を整理する。
ウイスキーの定義や種類については、
ウイスキーの定義で詳しく解説している。

●ウイスキーの綴りとは?
ウイスキーの綴りは「Whisky」と「Whiskey」の2種類があり、
国によって使い分けられている。
一般的にスコットランドや日本では「Whisky」、
アイルランドやアメリカでは「Whiskey」と表記される。
・WhiskyとWhiskey
- Whisky :スコッチ、カナディアン、ジャパニーズ
- Whiskey:アイリッシュ、アメリカン
ウイスキーの英語綴りには”e”の入るものと、入らないものがある。
スコッチウイスキーにはすべて「Whisky」である。
アイリッシュウイスキーとアメリカンウイスキーはすべてではないが、
「Whiskey」と表記される。
国ごとの違いについては、世界5大ウイスキーで整理している。
●なぜ綴りが違うのか

結論から言うと、これはアイルランドがスコッチとの差別化を図るために
独自性を強調した広告戦略である。
19世紀後半にスコッチに対抗するために、
つくられたPR用の小冊子『ウイスキーの真実』にこう書かれている。
「スコッチと一線を画するために、我々はこれからWhiskeyという綴りを用いる!」
これにより、アイリッシュウイスキーメーカーは綴りを変更した。
また、アイルランド系移民が創業者のアメリカンウイスキーや、
スコッチと差別化したいメーカーはWhiskeyに綴りを変更した。
●どちらが正しいのか

どちらも正しい綴りであり、誤りではない。
生産国やブランドの慣習に従って使い分けられている。
上記の理由で変更された綴りは、現在まで続き、2つの表記が存在するに至った。
ちなみにジャパニーズウイスキーはスコッチをお手本に造られているので、
表記はWhiskyである。
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●あとがき
スコッチウイスキーが知名度、シェア、ブランドなどすべてにおいて強すぎるから、
一矢報いるような、この対抗策を取らざるおえなかったのだろうか。
まあ、酒のつまみくらいにはなる、小話だ。


