更新日:2022年9月1日
文字数:約1200文字
健康に良いお酒として一番に上がるのはワインであろう。
ワインに含まれるポリフェノールの効果は、一般に広く知られている。
本格焼酎・泡盛にはワインに劣らない健康効果があることはあまり知られていないのが現状である。
以下に、焼酎のもつ健康効果を示す。
血栓とは、血管内にできる血液の塊のことで、
この血栓が血管内を流れて心臓の血管を詰まらせると「心筋梗塞」となり、
脳の血管を詰まらせると「脳梗塞」となる。
血栓は重篤な疾患を誘発する要因となるため、普段から気を付ける必要がある。
血栓のできにくい状態にするには、ワインに含まれるポリフェノールが有効である。
血液をサラサラにして血液の塊をできにくくする。
しかしポリフェノールは血栓予防に有効だが、できてしまった血栓を溶かす効果がない。
この血栓を溶かす効果が本格(乙類)焼酎・泡盛にはある。
焼酎には、血栓を溶かす酵素(ウロキナーゼ)を活性化させる働きがあることがわかっている。
行われて実験では、62人の被験者に同じアルコール量で各酒類を飲んでもらい、
1時間後の血液中の血栓溶解酵素量を測定した。
この結果、焼酎を飲んだグループは、飲酒しないグループに比べて約2.4倍の
血栓溶解酵素の活性がみられた。
同じ蒸留酒であるウイスキーに比べて2.3倍、原料由来の成分が
多く残る醸造酒に比べても1.3倍以上である。
焼酎のもつ香気成分による効果であるため、香りを嗅ぐだけでも効果が得られる。
ビールや日本酒で「糖質ゼロ、プリン体ゼロ」と表示されている商品がよく見られるようになった。
表示されていないが、本格焼酎・泡盛は「糖質ゼロ、プリン体ゼロ」なのである。
焼酎と同じウイスキーなども糖質・プリン体ゼロである。
ダイエットしている人には糖質を減らせるのはうれしいことである。
ビールなどの醸造酒を焼酎に変えることで、糖質を抑えられる。
焼酎と同じくウイスキーも糖質ゼロであるが、
食中酒としてハイボールを飲む場合は気を付けなればならない。
割り材として炭酸水なら問題ないが、ジンジャーエールやコーラでは糖質が入っている可能性がある。
過剰なプリン体摂取は尿酸値を上げてしまうため、注意が必要である。
お酒のプリン体含有量よりも、魚卵系の食べ物などのほうが含有量は多い。
せっかくプリン体ゼロのお酒を飲んでも、おつまみから摂取してしまっては意味がない。
1990年代末に焼酎が三回目のブームを迎えたのは、健康志向への高まりからといわれている。
本格焼酎・泡盛の健康効果から注目を集めたのだ。
日本に限らず、これからも健康への関心がなくなることはなく、より一層加速するように感じる。
焼酎の海外展開には、健康をキーワードにして売り込むことが効果的かもしれない。