Public Relations

『コンテスト3位のカクテルがなぜ世界中に広まったのか』【マルガリータ】

HOME

文字数:約1300文字

 テキーラと関わりの深いカクテルを紹介する。
テキーラカクテルといえば、マルガリータが定番として知られている。
「マティーニ」、「マンハッタン」と並ぶ、「三大Mカクテル」である。
マルガリータのレシピや、誕生背景を見ていこう。

マルガリータ
Jill FultonによるPixabayからの画像

●マルガリータのレシピ

材料/レシピ

  • テキーラ・・・・・・・・2/5
  • ライムジュース・・・・・2/5
  • ホワイトキュラソー・・・1/5
  1. グラスの縁に塩をつけてスノースタイルにする
  2. 材料と氷をシェーカーに入れ、シェイクする
  3. グラスに注ぎ、好みでカットライムを飾る

●マルガリータの誕生背景

 マルガリータの誕生には諸説あるが、しっかりと記録に残っているものが以下である。

・亡くなった初恋相手を偲んで

 マルガリータの創作者は、ロサンゼルスのレストラン・バー「Tail O’Cock」の
バーテンダー ジョン・デュレッサー(John Durlesser)である。

 1949年に開催された全米カクテル・コンテストで、マルガリータは3位となる。
マルガリータはデュレッサーの初恋相手の名前。
マルガリータの故郷はメキシコであり、メキシコ原産のテキーラを使うことから、
忘れられない初恋相手の名前を付けた

狩猟
Med AhabchaneによるPixabayからの画像

 1926年、デュレッサーは恋人のマルガリータと狩猟に出かける。
そこで他の人の撃った流れ弾がマルガリータに当たり、
マルガリータは亡くなってしまう
この出来事がデュレッサーにとって、マルガリータは忘れることのできない存在となる。

・オリジナルレシピ

 カクテル・コンテストで3位となったマルガリータだが、
当時のレシピは現在と異なる。

  • テキーラ・・・・・・・・45ml
  • ライムジュース・・・・・30ml
  • レモンジュース・・・・・30ml
  • ホワイトキュラソー・・・7ml
  1. グラスの縁に塩をつけてスノースタイルにする
  2. 材料をスピンドル・ミキサーにかける
  3. グラスに注ぎ、完成
ミキサー
Blandine JOANNICによるPixabayからの画像

 デュレッサーが所属するカリフォルニア・バーテンダー協会(CBG)が、
国際バーテンダー協会(IBA)にマルガリータを推薦する際、
デュレッサーと話して作りやすく、シンプルなレシピに変更したのである。

 当時、スピンドル・ミキサーはまだ世界各国のバーに普及していなかった。
オリジナルレシピのままでは、これほどマルガリータが広まることはなかっただろう。
マルガリータは世界の人気カクテルでも上位に食い込んでいる。

 マルガリータの誕生背景やオリジナルレシピについても、IBAの機関誌で紹介された。
このように記録に残っていることから、マルガリータの誕生説の中で、
もっとも有力と考えられている。
マルガリータの悲恋の誕生背景とシンプルなレシピが、世界中に広まった理由である。

関連記事 ↓

・マルガリータ誕生諸説

 その他の説としては、
・カクテル「マグノリア」を勘違いして「マルガリータ」と言って出した
・テキーラとコアントローのカクテル好きのお客さんの名前
などがある。

●あとがき

 マルガリータが考案された時代は、テキーラを塩とライム(レモン)で飲むのが一般的だった。
それらをカクテルとして一つにまとめあげたことが素晴らしい。
世界中に広まったマルガリータはさらに発展を続け、フローズン・マルガリータや、
ブルー・マルガリータなどの人気カクテルを派生している。
少し悲しい誕生背景をイメージしながら、マルガリータを飲むのも良いだろう。



Amazon プライム対象