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シャンパンを多く消費している国はどこなのか。
つまりシャンパン好きの国はどこなのか。
その答えを輸出量からまとめてみた。
シャンパンは高級酒のイメージが強いので、富裕層が飲む印象がある。
富裕層が多い国でシャンパンは多く消費されているのだろうか?
ではさっそくランキングを見てみよ。
データはUMC(Union des Masons de Champagne:シャンパンメゾン組合)の
公開しているものを使った。
●シャンパンの輸出量ランキング【2024】

TOP3はアメリカ、イギリス、日本となっている。
1位のアメリカは世界一の経済大国であり、2,741万本を輸入している。
2024年はまだ関税政策の影響はない。
2位はイギリスで昔からシャンパンの超お得意様である。
アメリカとイギリスだけが2,000万本を超えており、
現在は二強の時代である。
3位は日本で1,245万本を輸入している。
アメリカ、イギリスに次いで3位ということに、
意外だと感じる人もいるが、日本人はシャンパン好きなのである。
4位ドイツ、5位イタリア、6位ベルギーと欧州勢が続く。
7位にオーストラリア、8位スイス、9位スペイン。
10位はアラブ首長国連邦である。
ドイツはゼクト、イタリアは、フランチャコルタ、スペインはカヴァなど、
世界的にも高評価なスパークリングワインを造っている国々は、
やはり泡好きなのだろう。
ちなみにフランス国内での消費量は1億1,820万本なので、
桁が違うのは当然のことである。
・シャンパンの輸出先TOP10マップ

シャンパンの輸出先TOP10を地図にまとめた。
やはりフランスに近い国々への輸出が多いことが一目でわかる。
EU圏内では関税や輸出入手続きも容易なのである。
次点ではオランダ、カナダ、韓国、スウェーデン、香港、
デンマーク、シンガポール、中国、オーストリアなどの国が続く。
●シャンパン輸出先の内訳【2024】

2024年のシャンパンの輸出先の内訳である。
もっとも多いアメリカが18%を占める。
2位のイギリスが15%、3位の日本は8%、
4位ドイツ6%、5位イタリア5%のTOP5で半分を占めている。
さらにTOP10までで全体の7割に達する。
●シャンパンの輸出量推移

シャンパン輸出量の推移も見てみよう。
2020年まではイギリスが1位だった。
しかし、新型コロナやブレグジットによるEU離脱などによって、
2021年にアメリカに抜かれてしまう。
その後は回復をみせるが、アメリカの勢いが強く、首位を奪還できず。
イギリスは長期的に減少傾向なのである。
2位のイギリスを離しつつある好景気なアメリカだが、
今後、関税政策の影響がどのように表れるのか注目したい。
3位の日本を含め、全体的に横ばいか微減傾向だが、
アラブ首長国連邦だけは4年連続で増加している。
しかし今後は地政学的な影響が表れるかもしれない。
●シャンパンの輸出種類割合

日本に関して、少しおもしろいデータがあったので見てみよう。
輸出量TOP3の種類割合と、フランスの消費割合である。
シャンパンのどの種類を輸出したかというデータなのだが、
日本は甘口系を好む傾向があるようだ。
日本は輸入量の甘口系の割合が約13%もある。
TOP3以外にもこんなに甘口系の割合が多い国はない。
シャンパンの世界的な潮流として辛口が主流である。
フランス本国でも3%程度の消費割合である。
アメリカやイギリスでは輸入量の1%台である。
日本はそれらの国の10倍の割合なのである。
日本酒でも辛口一辺倒ではなくなってきているが、
日本人の食味の傾向が変わってきているのだろうか。
普及品のブリュットNVの割合が少ないのは、
いろんな種類を味わいたいという日本人気質によるものだろうか。
とても興味深い。
●あとがき
シャンパンの輸出量は増加傾向にある。
一昔前のお得意様はイギリスとロシアだった。
現在はイギリスとアメリカである。
今後は経済発展が進む国への輸出も増えることが予想される。
おのずとランキングにも変化が出てくるので、見逃せない。


