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ラムのつくり方とは?サトウキビ栽培から蒸留までの製造工程を解説

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文字数:約2200文字

 ラムはどのように造られるお酒なのか。
ラム酒はサトウキビを原料に、
発酵・蒸留・熟成といった工程を経て造られる蒸留酒である。

 その製造工程は、サトウキビの栽培、搾汁にはじまり、発酵、蒸留へと進む。
原料や工程の違いによって、ラムの香りや味わい、
スタイルは大きく変わるのが特徴である。

ここでは、サトウキビの栽培から蒸留、熟成まで、
ラム酒ができるまでの製造工程を順を追って整理し、
それぞれの工程の役割と特徴をわかりやすく解説する。

 ラム造りの重要な点は、
原料のサトウキビをどのような状態で使うかということである。
ラムの製造工程は、以下の順に進む。

  1. 栽培・収穫
  2. 搾汁(、精糖、加熱濃縮)
  3. 発酵
  4. 蒸留
  5. 貯蔵熟成
  6. 瓶詰め

 それぞれの工程を見ていこう。

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①栽培・収穫

サトウキビの収穫
Valéria Rodrigues ValériaによるPixabayからの画像

 原料となるサトウキビを栽培する。
サトウキビは茎から増殖させることで、安定した収穫ができる
種から栽培すると突然変異する可能性があり、リスクが生じる。

 約半年かけて2~5メートルに生長し、
成長が止まってからさらに半年ほどかけて節の間に糖分を溜める

 栽培を始めてから12~18カ月で収穫ができる
収穫は手刈りか機械刈りで行われる。
傾斜のある畑では機械が使えないため、手刈りがいまだに行われている。
かなりの重労働である。

 1つの株で3,4回の収穫を繰り返す。
その後、生産性を上げるために植え替えを行う。

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②搾汁(、精糖、加熱濃縮)

ラムの原料

・搾汁

 収穫されたサトウキビは、すぐに圧搾機にかけて搾汁する。
サトウキビは刈った直後から劣化が始まるため、畑の近くに工場がある。

 圧搾機には回転する歯が付いており、サトウキビを潰して汁を搾り出す。
この時、サトウキビに水をかけて繊維を柔らかくし、搾りやすくする方法がある。
メーカーによっては水ではなく、搾り汁をかけるものもある。

 サトウキビは70%が水分、14%がショ糖、14%が繊維質、2%が不純物とされてる。
搾汁後に残る繊維質を「バガス」といい
燃料として燃やしたり、畑の肥料として撒かれたりする。

 サトウキビジュース100%を使用して造るラムを、アグリコールラムという
サトウキビジュースは保存が利かないため、輸送ができず、収穫時期も限られる
このため、アグリコールラムは希少性が増し、コストが高くなる。

 ラムの主要生産地域であるマルティニークで造られるのは、
主にアグリコールラムである。
これはAOCマルティニークに定義されているからである。

サトウキビ圧搾機
ChieferinoによるPixabayからの画像

・精糖(糖蜜作り)

 ラムに使う糖蜜は砂糖を作る際に、副産物として得られる
そのため、砂糖を作る必要がある。

 搾汁されたサトウキビジュースを加熱濃縮し、
途中で石灰乳を加えて不純物を取り除き、煮詰める。
濃縮液に種糖を加え、結晶化させ、
遠心分離機で砂糖と糖蜜を分離する。

 糖蜜は保存性に優れ、低コストで、運搬が容易である。
このためサトウキビ畑を持たないメーカーでも糖蜜でラム造りができる。

 糖蜜を使って造るラムを、トラディショナルラムという
世界で生産されている9割以上のラムがトラディショナルラムである。

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・加熱濃縮

 搾汁したサトウキビジュースを加熱濃縮してシロップ化させる
シロップ化することにより、保存性が高まり、運搬ができるようになる。
サトウキビの風味を残しつつ、輸送も可能にしたものである。

 加熱濃縮シロップを使って作るラムを、ハイテストモラセスラムという

③発酵

 サトウキビジュース、または糖蜜の水溶液、
またはシロップの水溶液を発酵させる。
使用する酵母が活性化する温度まで液温を上げる。

 酵母は純粋培養酵母を使う蒸留所が多いが、
製パン用の酵母や、野生酵母を使う蒸留所もある。

 発酵時間は環境によって違うが、短くて24時間程度
なかには2週間ほどかけるところもある。

 酵母の働きにより、糖がアルコールと二酸化炭素に分解される
発酵を終えるとアルコール度数4~8%のもろみが完成する。

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④蒸留

蒸留器
Matthias BöckelによるPixabayからの画像

 できあがったもろみを蒸留機に投入する。
蒸留機は単式蒸留器と連続式蒸留機があるが、
連続式が使われることが多い。

 連続式蒸留機は、大量に高アルコールの蒸留液を得ることができる。
風味は弱く、味わいはクリアになる。

 単式蒸留器は、高アルコールを得るために2回の蒸留が必要
原料由来の風味が残り、味わいは豊かになる。

 蒸留所によって単式、連続式を組み合わせたり、
蒸留機の素材を銅やステンレスにしたり、
好ましくない香りの蒸留液を(ヘッドとテール)をカットしたり、さまざまである。

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⑤貯蔵・熟成

 蒸留により得られた原酒は熟成するものと、しないものに分かれる。
熟成しないホワイトラムは、
加水調整してスレンレスタンクで3ヵ月から1年未満貯蔵される。

 熟成するものは大樽またはバーボン樽などで熟成される。
2ヵ月から3年未満の熟成でゴールドラム
3年以上の熟成でダークラムとなる。

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・エンジェルズシェア

エンジェルズシェア
congerdesignによるPixabayからの画像

 エンジェルズシェアとは、樽熟成中に気温や湿度の環境変化に伴って、
樽が膨張・収縮することで中の液体が蒸発すること。

 天使の分け前とも呼ばれ、スコットランドのウイスキー熟成では、
年に2~3%ずつ蒸発して樽の中身が減ってしまう。

 暑いカリブ海諸国の環境ではエンジェルズシェアは10%になることもある。
スコットランドの2%と比べると5倍になる。
つまり、樽熟成が凄まじいスピードで進むのである。

 熟成をゆっくり行うために、
樽をヨーロッパなどの涼しい地域に移動させるメーカーもある。

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⑥瓶詰め

 ホワイトラムは不純物を取り除き、無色透明にするために、濾過される。
メーカーによっては色はそのままの薄黄色で商品化するところもある。

 ゴールドラムとダークラムも樽の木片などを除去するために濾過される。

 多くの場合はブレンドして味や香りを調整する。
場合によっては着色や糖分調整も行われる。
ラムの規則は国によって大きく異なるのである。

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●あとがき

 世界中で造られているラムは、製造方法もさまざまである。
他のお酒よりも決まりごとが少ないラムは、新しい発想で造られるものも多い。
小規模蒸留所も増えており、これからも挑戦的なラムが生み出されることに期待したい。